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人力の道具で生木を削って小物や家具をつくる、グリーンウッドワークの講座を行っています。
これからの講座の予定は、下のメニューの「年間スケジュール」をご覧ください。

適材適所を学ぶ

この日は前の晩から続く大雨
野外での活動がメインのため
小さいお子さま連れのご家族からはキャンセルの連絡をいただきましたが、
それでも雨にもくじけない10人もの参加者にお集まりいただきました。

講師の柳沢先生(森林文化アカデミー准教授)から、
「日本人は昔から細やかな感覚で木を分類し、それぞれの特徴を知って使ってきた。
国内には1000を超える種類の樹木が生育している。
その中の特徴的ないくつかの種の見分け方を覚えることができれば、
それに近い種類のものも判別できるようになる。」
とのお話がありました。
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今回樹種の同定に使う図鑑は『樹木の葉』(山と渓谷社)です。

まずは、合羽を着て準備万端
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もう一人の講師は同じく森林文化アカデミー准教授の津田先生
2班に分かれて、葉の特徴を解説してもらいながら採取します。
細かい小葉が集まっている「複葉」には、カブレたり棘があったりするので十分に気を付けます。
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こちらは、この大きさで一枚の葉なんです。
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葉の裏の葉脈が浮き出ている葉っぱも特徴的です。
柳沢先生が血管の脈を浮き出させて、
笑いも交えながら解りやすく解説して下さいました。
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さあ、持ち帰った葉の同定です。
最初は11ページの検索表を開きます。
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単葉か複葉か
落葉か常緑か
対生か互生か(葉が交互に並ぶか対になるか)
全縁か鋸歯縁か(葉の周りのギザギザがあるか)
などによって次のページに進みます。

葉の大きさも検索の鍵となります。
この図鑑、物差しまでついて至れり尽くせりですね。
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最終的にはの形を比べて近いのもを選ぶのですが、
中には図鑑の写真と似ても似つかない形の葉もありました。
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子どもの頃は尖っていても、大人になると丸くなる、
人と似てますね。

こんな小さなお子さんも、夢中になって図鑑とにらめっこ。
それを見守るお父さん。
微笑ましい光景です。
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お勉強のあとは美味しいお昼ご飯。
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ここでも森や木の話で盛り上がりました。
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午後は木を見分ける知識を使ってお箸づくりです。
以前から森の木の枝を削ってお箸をつくっていたという柳沢先生。
グリーンウッドワークという言葉が日本に広まる前から
生木の木工を実践していたと自負されていました。
これまでにつくりためたコレクションも披露していただきました。
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お箸に向く木は伐り株から伸びたヒコバエ(徒長枝)、
まっすぐで節が少ないのが特長です。
生長が速いため真ん中に髄と呼ばれるスポンジのような穴が開くのが難点ですが、
それでも樹種によってはこの髄が限りなく小さいものもあります。
ここ古城山ふれあいの森は数年前に整備の手が入って、
現在お箸に最適な徒長枝の伸びた伐り株がたくさんあります。
まさしくお箸づくりのための森ともいえるかもしれません。
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さあ、午前中に培った同定技術を駆使して、
お気に入りの樹種でマイ箸づくりの開始。
身体尺に倣って、前腕の長さに合わせて採取します。
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皆さんが「この木何の木?」と目を皿のようにして森の中を駆けずり回ります。

銑や南京がんなは使いません。
肥後守やカービングナイフで、いつでもどこでもできるお箸づくりがコンセプトです。
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箸の先端「喰い先一寸」が命といわれています。
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皆さんのこの真剣な表情、
この講座は植物同定実習でありながら、実はお箸づくりがメインだったのかもしれません。
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たくさんの個性的な箸が出来上がりました。
この木は削りやすい、
手に持つ感触がいい、
口当たりがいい、
など樹種による違いを感じていただくことができました。
乾くと曲がったり割れたりするものもあるでしょう。
いろいろな樹種のお箸をつくってみて、
どの木が一番お箸に向いているのかを調べてみるのもいいかもしれません。
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この日の感想の中で、
「調べた木と削る木が結びついた」
という言葉をいただいたのが嬉しかったです。
次回の森工塾にはこのお箸を持って参加していただきたいと思います。

7月9日(土)ろうきん森の学校 森工塾(もっこうじゅく)
「植物図鑑と森を歩く(植物同定)」の報告でした。
(小野)

  1. 2016/07/12(火) 09:50:47|
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