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人力の道具で生木を削って小物や家具をつくる、グリーンウッドワークの講座を行っています。
これからの講座の予定は、下のメニューの「年間スケジュール」をご覧ください。

ケズリカケを訪ねて~群馬県神流町(1/14)

群馬県前橋市のサンデンフォレストで開催されたスプーンづくりの翌日、
同じ県内の神流町(かんなまち)で行われた御神体祭り「オンマラサマ」に参加させていただきました。

神流町の議員さんの視察で昨年11月に美濃のろうきんの森を訪ねてくださったことがご縁となりました。
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神流町の間物(まもの)地区を流れる三津川(さんづがわ)
ここが祭りの舞台です。
地名の音の響きを聞いただけでも何か神聖なものを思い起こします。
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(ちなみに、この近くには恐竜の足跡の化石も見つかったそうです。やはり何か神がかっている)

むかしむかし、疫病退散を願って川の下流に御神体を吊るしたのが始まりだそうです。
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毎年1月14日に執り行われ、一年間吊り下げられます。
これが去年のオンマラサマ。
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そして、1月14日の朝、間物地区の方々が集まりました。
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御神体に使う材は、直径約10cm、長さ約40cmのオッカゾ(ヌルデ)
昔から、元旦の日にオッカゾを採りに行くそうです。
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各家では小正月のお供え物(モノツクリ)の材料としてオッカゾを元旦に採りに行きます。
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山を持っていない人も、その日だけは何処の木を伐っても良かったそうです。
今では森が手入れされなくなり、大きなオッカゾは手に入りにくくなったといいます。
なぜ、オッカゾを使うか?
この木は「地球が生まれて最初に出てきた木」なんだそうです。
ヌルデは森を伐採した時に最初に生えてくる先駆種です。
生命力の象徴だったんでしょうか。
一方で、すぐに燃えてしまう薪にならない「使いみちがない木」だったから、というお話も聞けました。

オンマラサマづくりの担当は高橋さん84歳。
不幸があった年以外は、これまで約20年間毎年つくられているそうです。
その昔は高橋さんのお父さんも、つくっていたそうです。
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養蚕用の桑を収穫する「桑きり鎌」でケズリカケ部分を削ります。
皮だけだとすぐに落ちてしまうので、少し厚めに削るのがコツだそうです。
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削った部分をバーナーで炙ってケズリカケ部分に反りを入れます。
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御神体の完成です。
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お隣では御神体を吊るすためのわら縄をないます。
昨年は人手が少なかったため買ってきた縄を使ったそうですが、
今年は人数も多く集まったので、藁の状態からなうことができました。
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私たちもお手伝いさせていただきました。
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そして、オンマラサマを縄に吊るして川に架けます。
注連縄の横の縄が雲、縦の吊り下がっている縄が雨、白い紙(紙垂)が雷を表し、
結界のほかに豊作祈願も込められているんだと教えてもらいました。
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もちろん子孫繁栄の願いも込められています。
オンマラサマの挿した方向にある家に、子宝が授かるそうです。
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クライマックスは橋の上に並んで神様を「おーい、おーい、おーい」と三回呼びます。
これだけです。
なんとも素朴なお祭りです。
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しかしここで事件が起きます。
何を血迷ったのか、ギャラリーの多さに何かをアピールせねばとの思いからか、
まん中の代表の方がいつもはしない万歳の動作を行いました。
それにつられて、左側の人たちも。
しかし、右側の3人はしない。
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さて来年からどうなるか楽しみですね。

最後に、昨年のオンマラサマを燃やしながらお茶やお菓子が振舞われました。
なんとも心和む一日を過ごすことができました。
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神流町や上野村では昔から「ケズリバナ」をつくる風習もあります。
神流町議会議長の天野さんは天野刃物工房の四代目。
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今回特別にお願いをしてケズリバナ用の刃物「花カキ」をつくってもらいました。
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神流町の皆さん、大変お世話になりました。

日本のグリーンウッドワーク「ケズリカケ」を訪ねる旅。
これからも全国各地に伝わる風習を探し求めて旅に出たいと思います。
(おの)

  1. 2019/02/01(金) 16:26:42|
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