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人力の道具で生木を削って小物や家具をつくる、グリーンウッドワークの講座を行っています。
これからの講座の予定は、下のメニューの「年間スケジュール」をご覧ください。

古城山イベント「しいたけホダ木づくり体験」を開催しました(2月28日)

美濃市吉川町(県立武義高等学校東側)にある「美濃市古城山環境保全モデル林 ふれあいの森」(以下古城山ふれあいの森)で、今年度最後の古城山イベントとなる「しいたけのホダ木づくり体験」を行いました。

「古城山イベント」はNPO法人グリーンウッドワーク協会も会員になっている「美濃市古城山環境保全モデル林連絡協議会」が一年を通して行っている森と町をつなぐ活動で、森の環境保持と人々に木材を活用してもらう為に一般市民を対象に定期的に開催されています。

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しいたけのホダ木づくり体験は恒例のイベントで、毎年必ず参加して下さるリピーターさんもいらっしゃって、今年は8家族21人の参加がありました。

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まずはホダ木に使う原木を伐採するために、山に入ります。
前回と同じくロープで牽引した木に、チェーンソーで「受け口」と呼ばれる倒木方向の幹に入れる切込みと、反対側に「追い口」と呼ばれる切込みを入れていきます。

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合図とともにみんなでヨイショとロープをひくと、ミシミシッと音がして倒れました。

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この木は美濃市森林ボランティアクラブの皆さんにお任せして、私たちはあらかじめ伐採した木のところへ移動。
次はスタッフが80センチに玉伐りした原木を、参加者のみなさんと協力して作業する管理棟前に運びます。

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しいいたけの原木栽培に適しているのは、主にクヌギ、コナラ、ミズナラですが、今回は古城山ふれあいの森にあるアベマキやコナラを使います。シイ類も利用できるそうです。

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子どもたちも重い木をいっしょうけんめい運んでくれました。

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植菌作業(原木に種菌を植え付けること)は2月から3月が最も良いそうです。
今日は2月終わりとは思えないポカポカ日和で、作業しているうちに汗をかくほどの陽気。
これが雪や風の強い日だと泣けてきそうですが、上着がいらないくらいの暖かさだったのでありがたかったです。

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しいたけのホダ木づくり、まずは菌打ちのための穴あけから。
お子さんもいっしょに作業するので、安全のために電動ではなく手まわしドリルを使います。

15センチおきに穴をあけたらくるっとひっくり返して同じように穴あけ。
太いものは4列、細いものは3列くらい間隔で穴を開けていきます。

ご家族ごとに手回しドリルでどんどん穴をあけていきます。

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黙々と作業に没頭されて、ひたすら穴をあけるお父さんに、菌打ち専門のお母さんと作業分担もばっちり。
もちろん子どもたちもできることを順番にお手伝いです。

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植菌には広葉樹のオガクズに栄養分を加え、しいたけの菌糸を培養した「オガ菌」や、水分調整した木片(駒)にしいたけの菌糸を培養した「駒菌」、オガ菌を駒状に固めてしいたけの菌糸を培養した「形成菌」などがありますが、今回は「オガ菌」を使います。

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瓶に入ったオガ菌をほぐして「植菌棒」という筒状の棒の先端で軽く2回から3回突くと、適量が先端に入ります。
ホダ木に開けた穴に棒の先端をあてがい、注射器のように持ち手を押すと菌が押し出されて穴にギュッと入ります。

慣れてくると片手でスムーズに植菌できてとても便利ですが、種菌を突く力加減や要領で器具先端部に入る菌量が違ってくるので、確実に種菌が移植されているか確認することが大事です。

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植菌後は乾燥を防ぐために蜜蝋などで封をするか、専用の栓をします。
今回は発泡スチロールの栓を使いました。

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休憩しますかの声かけにも、最後までやりますとみなさん。休憩なしで最後まで作業して、こんなにたくさんのホダ木が出来上がりました。

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お昼はシェフの作るお楽しみ料理。今日は「シーフードハヤシライス」です。

《みなさんからのご飯の感想》
・ハヤシライスと聞いてたけど、思っていたのと違って味に深みがあって美味しかった。
・シーフードは家でつくらないのでこういうのもアリなんだと思った。
・食事つきと聞いてお弁当かなと思っていたけど、熱々で出てきて美味しかったです。
・かまどで炊いたご飯が美味しかった!
・もう少し具がほしかった。(ごめんなさい!具が底に沈んでました^^; おかわりの人はいっぱい入ってたようです。)
・四年前に来たとき、ピザが美味しかったからまた来ました。(また企画しまーす!)
・ハヤシライスにシーフードがはじめてだったから新鮮だった。
・自分はお肉でしか作らないので美味しかった。
・久しぶりに人の作るご飯が美味しかった。(わかります!)
・味も良くて、自分も食べたけど、むすめもいっぱい食べていて嬉しかった。
・作業の後に食べるご飯って美味しいですね!

菌を打ち込んだホダ木は平等に分けて参加者のみなさんがお持ち帰り。
子どもたちもひとりにひとつ「ミニホダ木」をプレゼントです。

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じゃんけんで順番を決めて選んだミニホダ木に名前を書いてもらったら、ずっと大事そうに抱き抱えていました。
自分で菌打ちしたホダ木からしいたけが出てくるの、楽しみだね!

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《体験についての感想》
・初めてやったけど木を倒すところから見れてよかった。
・子どももできる作業内容でよかったです。
・しいたけをどうつくるか知らなかった。子どもにもわかりやすいのでよかった。
・子どもといっしょにできてよかった。
・ホダ木をホームセンターで見かけたことがあったけど、自分でやってみたかったのでよかった。
・毎年参加して四年目になる。また来たい。
・ドリルが大変だった。
・オガクズの菌打ちは量がわかりにくいから、駒菌の方がいいと思った。
・手駒菌ドリルに慣れたら楽しかった。
・はじめてやった、穴あけは大変だけどまたやりたい。




《ホダ木の管理について》
◉植菌が終了した原木は、持って帰ったらまず水につけておきます。(本来は3日くらい水につけて川の近くの杉の林の中に置くそうです)
 水につけておくのが難しければシャワーで水をかけるだけでも大丈夫。

◉直射日光が当たらず、雨が少しかかるくらいの場所で、通風が適度にあって排水の良い場所に置いておきます。
 太陽が直接当たらないような木陰で、まったくの日陰よりチラチラ日が当たるような場所を探して置いてください。

◉ゴミ袋かけてお風呂場に置くのも良いそうですが、ちょっと難しいですよね。庭の木陰などに置く場合は、直射日光や乾燥に注意して、遮光ネットやヨシズなどでほだ木の上に覆いをして遮光と保湿したり、雑草を刈り払って通風をよくするなど、環境を整えてください。

◉発生量や発生時期は、使用した品種やほだ木の状態、環境などによって変化しますが、おおむね植菌した翌年の晩秋以降に発生します。
 本格的に発生が始まるのは植菌して2年目から。 3〜4年は楽しめます。

◉夏から秋にかけては水分が必要なのでこまめに散水してください。
 10月には風当たりの弱い乾きすぎない場所で、しいたけが採りやすいようほだ木を立てておいてください。




収穫後のお手入れ方法などはネットに情報がたくさん出ていますので、参考にしてみてください。

今年度も無事1年間の活動を終えることができありがとうございました。
来年度も古城山ふれあいの森で楽しい体験をご用意してお待ちしております。

スタッフ ばきちゃん(グリーンウッドワーク協会)
  1. 2021/03/01(月) 18:11:24|
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古城山イベント「ふれあいの森で薪づくり体験」を開催しました(1月1 7日)

美濃市吉川町(県立武義高等学校東側)にある里山の
「美濃市古城山環境保全モデル林 ふれあいの森」(以下古城山ふれあいの森)で、
薪づくりの体験会が行われました。

「環境保全モデル林」とは、
既存の林業では採算が合わず放置されている里山林を、
環境に配慮し森林資源を新たに活用することで、
里山再生のモデルになるよう岐阜県から指定された森です。

NPO法人グリーンウッドワーク協会では、
古城山ふれあいの森でグリーンウッドワークの体験プログラム
「森工塾(もっこうじゅく)」を開催していますが、
もうひとつ「古城山イベント」という活動にも参加しています。


「古城山イベント」は
NPO法人グリーンウッドワーク協会も会員になっている
「美濃市古城山環境保全モデル林連絡協議会」が一年を通して行っている
森の環境保持と人々に木材を活用してもらう為の活動で
一般市民を対象に定期的に開催されています。

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この日は美濃市内の方を中心に10人が参加がありました。
古城山イベントでは参加者のみなさんが主体となって作業します。
スタッフは困った時のサポート係。

今回は「薪づくり体験」ということで、
まずは美濃市森林ボランティアクラブさんの指導の元で
数メートルもあるような桜の木を倒しました。

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倒れた木の下敷きにはならないよう、
その樹木が伐採したときにどの方向に倒れるかを事前に決めておくのが大切で、
あらかじめロープ掛けで倒れる方向を制御してあります。

伐採をするときには、その木に「受け口」と呼ばれる切込みを入れていきます。
受け口は樹木の倒木方向の幹に入れる切込みです。
そこに対して反対側から「追い口」と呼ばれる切込みを入れていくことで
樹木の切断をしていきます。

さあいよいよ木を倒します。
参加者の最初の仕事はこの掛けてあるロープをみんなでけん引すること。
お子さん連れのご家族の参加もあり、
大人も子どももみんなでロープを引っ張ります。

「よいしょ、よいしょ!」
大きな桜がゆっくりと倒れました。
「おー」「すごーい!」

樹木が倒れていく角度や方向を上手く調節してあるので、
想定通りの場所に倒れるのを見て思わず歓声が上がります。

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それから、場所を移動して伐採してある木材を取りに行きました。

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小さなお子さんもお母さんもみんな1本ずつ持って斜面をよいしょ。軽トラックに積み込みました。
みんながんばったねぇ。

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トラックに積み終えたところで隠してあった大きな丸太の山が登場!
これにはスタッフもビックリ。

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チェーンソーで玉切りしてもらったら、こちらも軽トラックに積み込みます。
軽トラックにたっぷり山積みになったところで、管理棟に戻って薪割りです。

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さあ今度は管理棟の前に丸太を下ろします。これも結構たいへん。
子どもたち、まだまだ頑張ってくれました!

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斧だけで薪を割るのは難しいので、二人一組になって、木材に載せた斧を振り下ろさず木槌(マレット)で叩くようにして割る方法にしました。これなら大きな怪我にならないですね。

割れたあと足に斧がかすらないよう、脚を前後にではなく肩幅より少し大きく開いて、腰を落とすようにするやり方が安全でした。

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持ち帰り用の薪は40センチ。管理棟の薪ストーブは少し小さいので35センチで玉切りしたものを割っていきます。

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どんどん割って、積んでいきます。

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丸太の山が減って...

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薪の山になりました!

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割った薪は参加者が持ち帰ることができます。

・ピザ窯に使いたい。
・ソロキャンプをするので薪が欲しかった。
・家の薪ストーブのため

みなさん参加の理由はさまざま。薪割り体験をしたいということで薪を持ち帰らない方の参加もOK!

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お昼はシェフの作るお楽しみ料理。今日は「シーフードカレー」です。
大きな寸胴鍋でコトコト。あたりはカレーのいい香りでいっぱいです!

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とっても美味しそう!
ご飯を炊く時に羽釜にバターを塗ってあるので焦付きもなく程よいかたさに炊けました!

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参加者の感想は?...

・家ではシーフードカレーやらないとので美味しい!
・バターが効いていて美味しかった
・カレーが甘くてよかった
・ご飯が炊き立てで真っ白で固さもルーにあってて子どももお代わりして食べた。
・トマトジュースが入っていた?
・おいしかったうちではこの味は出せない
・ごはんだけを塩で食べたい!家ではこんな風に炊けない!今度来る時は塩を持ってきます!

と大盛況。

薪割体験も

・今日の木は硬くてなかなか割れなくて大変だったけど、乾燥させて美味しいピザをやけるといいな。
・あまり手伝えなかったけど、木は元から割らないと割れないと教えてもらって、いい経験になりました。
・やっているうちに馴れてできるようになってきた。(剣道をやっている方だけあってフォームがとっても良かったです!)
・人力で割るのはたいへん!
・コツを教えてもらってためになった。
・機械って素晴らしいな。(ほんとですね!)

おうちでご自身でされるなら、薪割り台は膝高の30〜40センチくらいの高さがやりやすいそうです。

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薪は均等に分けて希望された方がお持ち帰り。
ざっくりと分けた山に「参加者がひとり1本ずつ薪を持って、
この山が少ないなーと思うところにそれを足す」という分け方。
どれが自分の持ち帰り分になるかは分かりません。
なんだか面白いですね。
みんな悩みながらふりわけていって最後はジャンケンポンで決めました。

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薪の乾燥には一寸一年かかるんだそうです。
今日割った薪の乾燥ができて使えるのは3年後。
今年のソロキャンプには間に合わないですが、
ぜひ毎年続けて参加していただいて、薪ストックを増やしてくださいね。

ばきちゃん(グリーンウッドワーク協会)
  1. 2021/02/04(木) 17:58:16|
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里山の利活用を考える(1月13日)

今年も森林文化アカデミーの学生さんたちがろうきんの森を訪ねてくれました。
「里山利活用実習」という講義で、
グリーンウッドワーク協会ならではの森づくりについて、
学生のみなさんに知ってもらう機会を毎年設けていただいて、
嬉しい限りです。
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例年の如く、広葉樹の林の中から三本の木を伐採しました。
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柔らかい木の代表はタカノツメ(樹齢27年)
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中くらいの硬さの木のはサカキ(樹齢32年)
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硬い木はの代表選手アラカシ(樹齢22年)
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収穫収穫!
どの木もここ古城山ふれあいの森の中の代表的な樹種です。
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森の学校の看板前で恒例の集合写真。
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一年に一回、アカデミークリエーター科の1年生で出会う貴重な機会。
私たちの活動に興味を持って下さった学生さんもいて、
このフィールドを学びの場として生かしていただければ嬉しいなって思います。

午後からはアカデミーに戻って、材の活用です。
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樹種見本兼鍋敷き。
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今年も個性的な作品が出来上がったようです。
【写真:森林文化アカデミー久津輪教授より提供】
(文:おの)
  1. 2021/01/18(月) 18:03:30|
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薪づくりの会が開催されました(12月6日)

古城山ふれあいの森では私たちグリーンウッドワーク協会の他にも様々な団体が活動しています。
そのひとつが「薪づくりの会」
美濃市内の薪ストーブユーザーが集まって、自分たちで薪を調達するためのグループです。
この日も市内の森から伐り出されたコナラやクリを、四つの家族総出で割っていきます。

お父さんは斧をふるい
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お母さんは薪割り機
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子どもたちはせっせと薪を運びます。
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小さな子たちは森で遊んだり、冬イチゴを摘んだりと、
一日楽しい日を過ごしました。
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しっかり働いた後はお昼ご飯におこげの入ったパエリア!
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薪がたくさん手に入って木持ち(気持ち)金持ち!
こんな家族の週末もいいものです。

(おの)
  1. 2020/12/27(日) 07:28:10|
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《出張ナイフ講座》森のわらべ多治見園 ようちえん・MORIWARA大地組スクール 木工教室

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岐阜県多治見市の森のようちえん「森のわらべ多治見園(以下森わら)」からの依頼で、木工教室の講師をさせていただきました。

今回は午前中が年長のオオタカぐみ(以下オオタカ)さん、午後からがMORIWARA大地組スクールの小学生(以下大地組)に向けたナイフ講座です。

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実は、グリーンウッドワーク協会で、ようちえん活動として年長さんに本格的にナイフを使ってもらう講座をするのははじめて。

講師の小野ちゃんも「どこまでできるんだろう?」とドキドキで、プログラムも直前まで「ああしようか?」「こうしようか?」と悩みに悩み抜いてこの日を迎えました。

まず、午前中は8人のオオタカさんに向けた講座から。
実はこちらの園は、わたし(ばきちゃん)の勤務先で、今回ナイフ講座をする子どもたちは、年少さんの時担任をさせていただいた学年。全員の顔がわかるから、事前の準備にも力が入ります。

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ひとりひとりの発達や特性にもよりますが、森わらでは年中の3学期以降になると、保育中に園用のナイフを貸してもらって使えるようになります。

毎週月曜日が野外炊事の日で、子どもたちで薪を焚いて羽釜ご飯とお味噌汁をつくるので、日々の保育の中でのこぎり、なた、ナイフ、包丁など刃物を使う機会もあります。

クリスマス会の日に園からのクリスマスプレゼントとして「マイナイフ」をもらう年長さん。
この時期に外部から講師を招き、プロの知恵と技をお借りしてナイフ講座をするのは、マイナイフを手にする前に、ナイフの危険性だけでなく、便利さや面白さもしっかり届けるためです。
3学期には入学に向けて、自分の鉛筆を削るチャレンジもあります。

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木工教室の前日には、ようちえんの保育リーダーとして子どもたちと森に入れたので、木工教室に向けて物語がはじまるように、タカノツメの香りを存分に感じる森でお散歩をしました。

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途中、オオタカさんに、木工教室のことを伝えて、タカノツメを使うことを伝えると、すぐに「自分で切りたい!」と目をキラキラさせていました。

「タカノツメわかる?」「わかるよ!」「これ、タカノツメだよね!」

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春、天ぷらにしたり、おひたしにするから、よくお母さんのお土産にするタカノツメ。
馴染みがあるからみんなよく知っているし、足元に敷き詰められた葉っぱや甘い香りもヒントになるね。

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何人かに木を見つけてもらい、選んだ木を伐って運びます。
みずみずしいタカノツメはとってもやわらかくて、子どもたちでもすんなり切れます。

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伐ったタカノツメを運びやすく使いやすい大きさに切り分けるのも
「じゅんばんにやるからやらせて!」
というので、お任せしました。

「あしたどんなことをするの?」「オオタカになったらぼくにもできる?」

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他の学年の子どもたちも興味津々で、オオタカさんは誇らしげに切りわけた枝を運んでくれました。

そんな流れからの木工教室。
はじめに小野ちゃんからお話があり、ナイフについて知っていることを聞きました。

「ナイフって何をするもの?」
「木がきれる!」「さかなもきれる!」
「じゃあ切っちゃダメなものは?」
「鉄!」「石!」「コンクリート!」
「そうだね、このナイフだと硬いものは切れないし、みんなが使うお魚を切る包丁と、木を切るナイフは違うんだよ。」

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みんなからいろんな意見が出たところで、同じ長さに切った樫の木と桐を持ってもらい、重さの違いを感じてもらいました。

それから、わたしが出来の悪い弟子となって、悪い見本をやってみせます。

「わたしはいま、ナイフのプロの小野ちゃんの弟子をしててね、弟子だからいーっぱい失敗します。いまからやっちゃいけない悪い見本をするので、間違いを一生懸命探してください。探している間はおしゃべり禁止です。終わったら質問するから、わかったことを、手をあげて教えてね。」

そう言って、悪い見本をおおげさにやってみせました。
いつもはおしゃべりしてしまうオオタカさんも、真剣に見つめています。

「あ!ダメだよ!」

なんて言いそうになったりもしたけど、わたしが目を合わせるとハッと気づいてぐっとガマン。
全部終わるまで待って「はい、じゃあ気づいたこと!」と聞いたら、みんな一斉に手を上げて、なーんと全問正解!記憶力もすごいけど、どんなことが危ないのか、よく知っています。

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いよいよナイフワークの練習のはじまり。
「腕削り」をベースに安全な姿勢や使い方をひとりひとりに伝えます。
みんな真剣!

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ようちえんのスタッフといっしょに環境を整え、しっかり座ってナイフワークをはじめると、桐の木はやわらかくシュッときれいに削れていきます。

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「これは壱ノ型。全集中の呼吸でね!」なんて言いながら削りかたをしっかり見せます。
岩は切れないけどサクサク削れる生木。おしゃべりもよそ見もありません。ただひたすら目の前の木とむきあう年長さんたち。

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「材引っ張り削り」は弐ノ型、「親指てこ削り」は参ノ型。難しいナイフワークも、呼び方をかえるだけで、どれがなんの型かすぐに覚えちゃいました。

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3つの技を次々と習得したら、次はタカノツメを鉛筆のように削ります。
皮をすべて剥くだけという単純な作業だけど、きのう伐ったばかりのタカノツメのやわらかさを感じながら「さっきよりカンタン!」「タカノツメやりやすい!」と最後まで飽きずに集中して出来ました。

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皮を剥いたタカノツメは、青白くてとてもきれい。これをこぶしくらいの長さにノコギリで切ります。
さあ何ができるかな?

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ウッドビーズやシュロ縄、小枝を使って完成したのはトナカイ。
いろんな表情のトナカイが並んだね。

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トナカイが出来上がった後、それを使ってファンタジーの世界が広がり、愛着を持ってトナカイを動かす姿がありました。
卒園が見えてきたオオタカさんが、真剣な表情で取り組む姿、ほんとうに素敵でした。


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午後からはMORIWARA大地組スクールの4人にナイフの使い方を伝授。

前日までのミーティングで動物をつくることになったと聞いていたけど、色鉛筆がやりたかった子がいると聞いたので、念のため両方用意していきました。

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教室が始まる前から「怖くなってきた。」と不安そうな子も。
お昼ごはんを食べながら、その子らしさやこんな場面の時こう感じることがあるなど、ひとりひとりの特性についても聞きます。

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大地組さんの4人には、悪い見本を見せながら、どこが危ないのかをひとつずつ伝えました。
最初にナイフを見て、使う時の注意事項を聞いたから、ちょっとこわくなって、たいへんそうで、やりたくない気持ちに傾いてきちゃった。

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「ドキドキする!」「こわい!」「危ないよ!」

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ちょうど大地組さんが胸ポケットに入っていたスプーンに気づいて「それなに?」と興味を向けてくれたので、ナイフを使ってできることのお話。
完成見本を見るとやってみようって気持ちに変わってきました。
短い時間の中でもいろんな自分と向き合っていた大地組さん。それを自然と声に出して伝え合える関係も素敵でした。

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見本の動物に「かわいい!」の声。男の子にどっちにする?と聞くと、やっぱり色鉛筆がやりたそう。じゃあ両方やっちゃおう!

小野ちゃんからナイフの使い方のお話を聞いてから、木と対話しながら夢中になって削る女の子たち。色鉛筆の方も穴を開けて好きな色の芯を入れると、そこからはナイフ作業です。

ナイフは使い方を間違えると怖いけど、とても便利な道具。そして、正しく使えばとても楽しく、素敵なものができます。

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時間内にひとつめを削り終わった女の子たちは
「もういっこ作っていい!?」「こんどはたれ耳にしたい!」「わたしはぴんとした耳にする!」と2匹目に取りかかって、あっという間に完成させました。

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色鉛筆を作っていた男の子は、なかなか先が見えずに苦労していて、時間内に終わるかな?
難しいかなというところだったけど、小野ちゃんの判断で削り馬と銑が登場。
最後は削る楽しさをたっぷり感じてもらえました。

削り馬と銑があるとこんなに楽しいよ!
デモンストレーションのクリスマスツリーにみんなびっくり!

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最後には講座をふりかえりながら、自分の気持ちをゆっくりと言葉にして伝えてくれました。
聞く方も、言葉が紡げるまで待っている空気感が素敵でした。

「怖かったけど怖さがなくなった。楽しかった。またやりたい。」
「包丁などは怖かったけど、今日使えて良かった。」
「自然、木との対話ができて良かった。」
「わんちゃんを作れて楽しかった。」

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最初はどこまでできるんだろう?と悩みながらの準備だったけど、結果として何も心配することはなく、目的や年齢によって使う道具や使い方を見極め、しっかりと環境を設定して関わっていけば、子どもたちも喜んで取り組めるということがわかりました。

繊細な仕上げ削り的な気持ちよさを体験してもらうことと、ナイフの刃が体から遠ざかるナイフワークによって恐怖心を和らげることで、削る楽しさを存分に体で感じてくれた子たちは、こちらの予想を超えて長い時間いっぱい削り続け、子どもたちの可能性を再認識しました。

事前に削る場所、椅子、子どもたちの情報など丁寧な打ち合わせをして、関わる大人全員に、事前研修をすると、フォローが適切にできると思います。

講師として招いてくれた園長の浅井 智子さん(ともちゃん)をはじめ、森わらスタッフの皆さんありがとうございました。

ばきちゃん(グリーンウッドワーク協会)
  1. 2020/12/15(火) 18:51:21|
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